大正6年7月の一か月間、文豪・徳冨蘆花は、山武郡豊海村粟生で九十九里の夏を楽しみます。蘆花の避暑生活をサポートしたのは、隣村片貝村で薬局を営む中西忠吉。俳句を好んで月華を号とし、写真に巧みで、交遊を愛する人、とは蘆花の忠吉評です。
中西月華は、明治30年代中頃から、周辺村々の仲間たちと「暁声社」を結成して同人文芸誌を刊行します。日露戦後には、「向上会」を組織して、文化・文芸運動に取り組むとともに、九十九里海岸を有名な海水浴場とすることに力を尽くしました。今風に言えば、町おこしです。
今回の講座では、東京成徳大学教授の鶴巻孝雄氏をお招きして、徳冨蘆花と中西月華の交流を軸に、九十九里地方の文化的な活力についてお話しいただきます。
是非、足をお運びください。
演題・講師
- 演題:「九十九里の文化・文学・町おこし」 -中西月華と仲間たちの明治・大正・昭和-
- 講師:鶴巻孝雄 氏
- 講師紹介
・東京成徳大学人文学部日本伝統文化学科教授
・房総地域文化研究プロジェクト企画・事務担当
・町田市文化財保護審議会委員
日本近代成立期の思想史、民衆史、運動史、文化史
近代成立期の民衆運動、新選組、文明開化、自由民権運動 - 主な著書・論文
『近代化と伝統的民衆世界』(東京大学出版会、1992)
『明治建白書集成第6巻』(筑摩書房、1987)
『岩波講座日本通史』第16巻(共著、岩波書店、1994)
『民衆運動史4近代移行期の民衆像』(共著、青木書店、2000)
『日本の時代史22自由民権と近代社会』(共著、吉川弘文館、2004)
「新選組情報を読む─〈士道〉の虚構、〈政治〉の実態─」(『自由民権』第18号、2005)
「自由民権運動をどう評価するか」(『日本歴史』第700号、2006)
- 講師紹介
詳細
日時
11月28日(土)
午後1時30分から午後3時30分まで
会場
千葉県立東部図書館 3階研修室
地図はこちら(別ウィンドウで開きます)
定員
70名
募集方法
電話または来館にて先着順に受け付けます。
応募・問い合わせ先
千葉県立東部図書館 調査課
〒289-2521 旭市ハの349
TEL 0479-62-7070